英国市場協議会セミナー in ブリティッシュ・ヒルズ 宇佐美志都

前回お知らせした、宇佐美志都さんの文字の意味を紹介したいと思います。

その前に宇佐美志都さんを紹介しましょう。

宇佐美志都さんのホームページをご覧下さい。
割と新鮮な縦書きの日本語が見れます(最近縦書きを見ないでしょう)
http://www.shizuusami.com/

毎週日曜 BS日テレ 18時~ 放送中 (住友林業提供)
「森人 MORIGIN」 神秘の森の姿、そこで人生を共にする人の紹介番組。 
http://shizu-media.jugem.jp/?eid=69

宇佐美さんの書のパフォーマンスがあると聞いていたので、今回はカメラを持って行きました。
一文字づつに説明の言葉を添えて、書き上げて行きました。
私は耳では聞いているのですが、カメラの撮影に神経が行ってしまうので、上手く聞き取れませんでした。
後で宇佐美さんにお願いして、文字の意味を教えてもらいました。

書家であり、文字文化文筆家である、宇佐美志都さんの解説の骨子は、以下のようなものでした。


「拝」は、編(へん)の部分は、「手」の象形で、旁(つくり)は、「花」の象形で、一本の茎に花が咲いている形です。
その花を人がかがんで手で抜き取る姿が、拝んでいる形と似ているのでこの意味となったようです。 


「祈」は、現在の字形とは異なり、このような形(「祈」の下に書かれた図象)が甲骨に刻まれていました。
上部に二本の羽飾りがついている盾に、神に対しての祈りや誓いの言葉を意味する図象を添えて、祈るの意味としたようです。
昔の祈る内容は、生命に関わりが深く、狩猟や軍の遠征などの成功を祈るというのが、その主たる内容だったように考えられています。


また、私たちは、現在、伝えたいことを口(くち)をつかってしゃべり言葉で相
手に伝えようとしますが、昔は、自分の想いを伝えたい相手は自然に宿る神々で
した。そして、その神々には、祝詞のようなものにしたため、器に入れてお供え
をし、伝えようとしていました。その器の形状を象形化したものが、「口(サイ)」
と専門的には呼ばれるもので、そのサイを、木の枝を使って祈りよ願いよ叶って
おくれ・・・と声を出して伝えるのが、「歌」という姿になりました。
よって、歌というものは、八百万の神々に伝える私たちの願いから生まれたもの
でした。


この書のパフォーマンスの後のシャンソン歌手黒川泰子さんの舞台へと繋がって行きました。
この直後に黒川さんが歌った「千の風になって」は妹の事を思い出して、久しぶりに号泣してしまいました。
私達が普通に使っている文字一つ一つにも深い想いが込められていて、そして人の心の中の想い出や感情に語りかけているのだと感じました。
逆に言うと人間の祖先達は、色々な想いを文字の中に込めて、感情の伝達方法として文字が進化してきたのかもしれません。
とても心地よい想いに包まれた、宇佐美志都さんの書でした。

※この文字の解説は、故・白川静先生の白川文字学に基づいたものだそうです。
宇佐美志都さんは、白川静先生の研究所で学んできた方です。

コメント: “英国市場協議会セミナー in ブリティッシュ・ヒルズ 宇佐美志都

  1. みや コメント:

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    そうでしたかぁ…
    文字の一つ一つに意味があり想いがあるのですね…
    聞けばなるほどと思います。
    そして千の風になっての生歌ですか…
    主人が大好きな曲で葬儀の間、ずっとこの曲をピアノで演奏してもらいました。
    涙なくしては聞けない曲です

  2. 管理人 コメント:

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    みやさん、いらっしゃい。
    今回の文字の説明は結構心に響きました。
    だからこそ、お願いしてしっかりと説明を聞きたかったのです。
    そしてその後に歌った「千の風になって」はじわ~っと心に響きました。
    この歌を聞いて初めて泣きました。
    みやさん!この歌の通りですね!!
    又遊びに来て下さい

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