松原工業の銀行との関係・・・②

松原工業の初期の時期は、とにかくお金を借りまくっていたような気がします
借り入れによる返済金と、売り上げのバランスが取れないような状態で借入金は少しづつ膨れて行きました
会社の10年後を視野に入れて、宣伝広告は当時の体力以上の事をやっていました
相変わらず銀行の担当は、担当者が代わっても「借りて下さい」の連続です
バブルの頃におかしくなった会社はこういう状態で借りまくって、最後は弾けたんだな~って感じていました
松原工業もそうなってはおしまいですので、なんとかしなければ行けないのですが、銀行はまだまだ割とお金が楽に借りれる状態でした

ところがリーマンショックに襲われて景気が大幅に悪くなった辺りから、お金が借りれなくなって来ました
いわゆる枠が一杯の状態になって来たのです(借り過ぎ)
その時にやっと対銀行への認識の甘さを認識しました
銀行の担当は松原工業の状態よりも、枠一杯に貸し付けてある程度の成績を上げなければ行けないんだとやっと気づきました。
っというか、ほとんどの会社の社長がその事にはとっくに気づいているのですが、お金が借りられなくなってから初めて現実の事と思い知る訳です
色々な国の救済策はありましたが、結局借りたお金は返さないといけません。
しかし合法的にその返済すらも免れるような、会社もあります
実際私の親しい会社も、上手く倒産して借金から逃れる方法を一生懸命勉強している人もいました

その頃には銀行に対して一つのネガティブな大きな気持ちが沸き起こっていました
「どうしてあんなにお金をたくさん貸してくれなければ、こんなに苦しまなかったのに」
あまりの自分勝手な感情だとわかっていても、やはり頭の中をかすめて行きます
しかし大きな反省点は、銀行が簡単に融資をしまくってくれた事ではなくて、その融資のお金を上手く会社の発展に結びつかす事が出来なかった事が、己の経営者としての器の小ささを思い知る事となり、会社運営の稚拙さに大きな反省をする事となりました

銀行から新しい融資がもらえない訳ですから、とにかく何とか頑張らないといけません
ある大きな決断をしました
月末締め翌月末支払いの業界の慣習を守らない事にしました
「弊社は超零細企業ですので、輸入品は仕入れが先払いになる為、注文時には半金を前金としていただきます」というお願いをしました
「輸入品は先払いも可」という業界の意識もありましたので、比較的スムーズに事は運びました
運転資金はなんとかこれで回りました
アベノミクス以降、注文が増えてきました
全て半金を頂きました
これで銀行からお金を借りなくても、会社が回って行き、なおかつ過去分の返済もスムーズに行き始めました
その頃に感じていた事は、「借り入れが少なくても未来に対しての展望が小さい会社と、借り入れがたくさんあっても未来への展望が明るい松原工業!! どっちが良いと思う?」
自分自身に言い聞かせていました
宣伝広告やお金がかかっても展示会への出展を続けていた為、名前が行き渡って順調に仕事の依頼が増えていたため、見通し的にはそんなに暗くはなかった訳です

長くなって来たので、続く~~~