現場リポート Report

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立春。
府中市にある弊社事務所・兼・ショールームにも、小さいながら、
庭があります。


この小さな庭にも、ちらほら、春の兆しが。



クリスマスローズ(Helleborus niger)とか、


 



ネコヤナギ(Salix gracilistyla)とか。


(※これ、もう何年も前に確か切り枝で買ったのをバケツに差して、そのまんまのやつ。)


 


そんな中、


2月になって にわかにその存在が気になりだしたのが、



スイセン(水仙:Narcissus)です。


 


5年前(2012年)の2月に植え付けてから、植えっぱなしで、そのまんま。
今年も芽吹き始めてくれました。


3枚の細い葉が、にょきにょき、っと。
この芽吹きの様が、なんだか、「カチャーシー」に見えるのです。


「カチャーシー」とは、
沖縄の祝いの場で繰り広げられる、両手を上げて左右にゆらゆらさせる舞いのこと。


ヽ(´∀`)ノ゚ ←こんな感じで


チャンカチャンカ♪チャンカチャンカ~♪ って感じの。



 


ほら、ね?


なんか、みんなそろって手を挙げて


ヽ(´∀`。)ノ゚ヽ(´∀`。)ノ゚


 


 チャンカチャンカ♪って 舞い踊ってる感じに


 



 


見えませんか?


 


。:.゚ヽ(´∀`。)ノ゚ヽ(´∀`。)ノ゚ヽ(´∀`。)ノ゚.:。 ゜


 


♪チャンカチャンカ チャンカチャンカ チャンカチャンカ ・・・♪


 



 


スイセンたちは、小さな庭の随所に散らばって居ます。


カエルのオブジェの足元にも。



こっちは、、、カチャーシー、というより、


突如現れた巨大カエル(というか、シン・ゴ〇ラ第2形態みたいな…)から「ワーー!」「キャーーー!」って逃げてる人たちみたい。


 


小さな庭ながら、あちこちで違ったドラマが。


 



 


もうちょっとしたら、


花芽を付けた「頭」も出てきて、ますます、



元気度増し増し・おめでたさ増し増しの、「カチャーシー」っぽくなってくるはずです。


(これは去年の2月下旬の頭頃の様子。)


 


こんな風に身近に植物があると、やっぱり、楽しいですね。


小さな芽が吹き始め、冬がやわらぎ、春に近づく、この時季。


だんだん近づいてくる(ようで、なかなか遅々としてやって来ない、、、ようで、でもじりじりと、確かに近づいている)春の足どりが、より実感できて。


 



 



そういえば 今まであまり公開して来ませんでしたが、


弊社《GARDEN SHOP YOU》は、家の「外装」・「外構」、そして、「庭」を ”新しく作る”工事だけではなく、


アフターケア・・・つまり、”その後”のメンテナンスや、剪定手入れ、リフォームなども、もちろん請け負っております。


作られてゆく庭のみならず、成長してゆく庭に寄り添った現場レポート、


これから続々、上げていきたいと思います!


* * * *


 


さて、


色褪せて、静まり返った 1月の庭でやることと言えば、、、
バラの誘引作業です。



バラが休眠状態になったところで、枝をほぐし、整理して、


改めて、誘引し直します。


 


ビフォー(2014年5月):


2014年5月


 



直前ビフォー


直前ビフォー(2017年1月)


枯れ枝も入り組んで、ごちゃごちゃになっています。これをすべて、いったんほぐします。


若い枝はたやすく折れてしまうので、慎重を期す作業です。


それに、


バラのトゲが、とにかく、痛い!皮手袋などの防備は必須。


 


 完成図を思い描きながら、


引いたワイヤーに、麻縄で、随所を結わいていきます。


 


(ちなみに、作業中は一人黙々と集中していたので、全然写真がありません。)


 


そして、


アフター。



誘引直後は、、、まだ青写真みたいなもので、至って地味ですが・・・。


 


来る5月。


ふたたび咲いたら、きっと、すごいことになるはず。



果たして、ちゃんとびっしり、咲いてくれるでしょうか・・・。


 


お客様と共に、来る春のバラの季節を、楽しみに待ちたいと思います。


 



 


ちなみに バラは:


 


「フランソワ・ジュランヴィル(Francois Juranville)」


一季咲きのランブラー系。


 ものすごい伸びて、太くなって、花もいっぱい付きます。


 



ついに完成した「コッツウォルズの家®」 第1号。


その外構と植栽も仕上がりました。



大胆なコッツウォルズ・ハニーストーンの「ドライウォール」石積み塀と、


アンティーク・ヨークストーンの石を貼った駐車場。



本場の雰囲気を踏襲した「ドライウォール」の小端立て。


その奥を垣間見ると、



イギリス製の立水栓。


それを包み込む森のような雰囲気を作りました。



 


右手にかぶさる赤葉のシンボルツリーは



常緑ヤマボウシ ‘月光’。


左にかぶさる つやつや明るい緑のサブ・シンボルツリーは、



モクレイシという、珍しい木です。


植え込み中の3月、ジャスミンのような良い香りをふんだんに放っていました。


その他、



ワイルドブルーベリーや、珍しい矮性ナンテン、斑入りセキショウ。


オレンジ色の花は、オステオスペルマム。



花壇の土留めは、「セミドレス」という、直方体に切り出されたサイズのコッツウォルズストーン。床面のヨークストーンに合わせて、グレー系を選んでいます。


家の外壁も、石積み塀も、土留めも、すべて本物・本場のコッツウォルズストーンです。



真っ赤なイギリスのVRポストの足下を彩るのは、



いずれこんもり大きくなる予定の、ラベンダー・グロッソを中心に、


桃色と白で統一して、春らしく演出。


 



 


コッツウォルズの石は、どの色の花にも合います。



やさしいベージュ色に包まれた、小さく可愛らしい庭になりました。


 



 


もう一つの庭は、


玄関~リビング前、ヨークストーン張りのポーチの、


コンテナガーデン。



オーナーの意向で、いろんなものをごちゃごちゃっと集めた感じを演出しています。



宿根の大花ワスレナグサや、ティアレラ、ウェストリンギア(オーストラリアン・ローズマリー)などなど


 プラス


セダムなどの多肉植物を集めたドライコンテナも。



 


大小の鉢で、色々もりもりしつつ、清楚に。



                   (シレネ)


 


「しっかり目隠しをしたい」というオーナーの意向に副いつつ、



            (右は、冬にイチゴみたいな実が成る、常緑樹、イチゴノキ。)


常緑樹ばかりでは重くなるので、


枝の多い落葉低木を、センターに。


 


4月を目前にして ようやく咲き出した、目が覚めるようなピンクのこの木は、


 



 ミツバツツジです。


 


 一番早く咲くツツジ。


 


 ツツジというと、


 丸く小さくみじめに刈り込まれた街路樹のイメージが定着してしまっていますが、


 自然樹形は とても野性味あふれる、美しい姿をしています。


 そして、この木は高さ2m。こんなに大きく立派になるのです。


 それでも‘低木’ゆえ、大きくなりすぎないので、家のコンテナガーデンでも安心。


 


 


あつらえてみると、一目瞭然、


植栽が入って 初めて、「家」も完成!


という感じになるんです。不思議と。


 花が咲くとたちまち華やいで、さらに生き生きした家になりますね。


 



窓前の植栽は、単なる目隠し役にとどまらず。




ぱっと目を惹く花木があれば、窓の奥のカーテンのそのまた奥よりも、手前の彩りに目が行くはず。


そして、


道行く人の目の保養(=癒し)になるのはもちろん、


家の中から見える外の景色にどうしても入ってしまう 味気ないアスファルト色を 巧みにぼかしたり、


空の色や光と相乗効果で溶け合って、


より素敵な風景に変えてくれたりするのです。


 


つまり、


植栽って、思っている以上に、大事。なのです。


 



 


生まれ立ての「コッツウォルズの家」は、


ただいま、


生まれ立ての春色に包まれています。


 



 



4月も半ば。


長い雨が降り、



 


桜に 葉の緑が目立ち始めたのと同時に、


 



 


 


 


つぼみだった 赤黄色のチューリップたちも



 


一斉に開きました*


 


ドライウォールの花壇の縁取りを、延々、



 


ずら~~~~~っと。


 



 


途中、


ヤマブキの黄色にまぎれたりして。


 


真新しいハチミツ色だったコッツウォルズストーンも、徐々に‘汚れ’て/馴染んできて、


風合いが出てきました。


 



 


紅花トキワマンサク(=濃いピンクのもしゃもしゃした紐状の花の)や、


照り葉のシャリンバイら、


常緑の木々の足下を びっしり埋め尽くして、


にぎやかに華やいでいます。


 


色は派手なはずなのに やさしい可愛い雰囲気になるのは、自然の花の色だからこそ。


 






赤、黄色まじりのオレンジ、赤っぽいピンク、黄。


多分、植えたもの全部、咲いたみたい。

初年に植えたものと相まって、圧巻の、大量咲きです。


品種改良で出来た 新しい変わりダネのチューリップだと、1年しか咲かず、葉っぱだけになってしまうことがあります。

原種、またはそれに近いシンプルなものほど、植えっぱなしでも、繰り返し咲くようです。(数年経つと、咲かなくなるのもあるみたいですが。)





建物の東側にのびる花壇なので、全身に浴びられるのは、午前の光。


カップの花は 朝の光をたくわえて、元気を放ってくれているよう。


ムスカリの青紫も、負けじとふくらんでいます。




コデマリの 白い小さなつぼみの点々も 見えてきました。


樹も、新しい芽を吹いて、さりげなくモリモリして来ました。




改めて、、、ずら~~~~~っと!


春真っ盛り。そして、フワフワの新緑に見える、初夏の気配。


チューリップの明るい色が ぷっくらしている様は、その喜びを さらにふくらませてくれます。





2012年冬に竣工し、

2013年に初めての春を迎え、

2015年の、今年。3回目の春。



石は ゆっくり 渋い風格を増していき、


庭は めくるめく表情を変えながら、じっくり育っていくことでしょう。




ここに住まう人、

ここを行き交う人にとって、

通るたびに ほっこり やさしい気持ちになってもらえるような庭に、なりますように。










-完-







最後に、

各記事のリンクを。

  ↓↓↓



1:はじまり https://www.matsubara-ltd.com/?p=221


2:ドライウォール石積み外壁① https://www.matsubara-ltd.com/?p=844


3:外壁② エントランス https://www.matsubara-ltd.com/?p=865


4:外壁③ 石積みベンチ https://www.matsubara-ltd.com/?p=885


*(番外編):雪化粧 https://www.matsubara-ltd.com/?p=911


5:外壁④ まるく納める https://www.matsubara-ltd.com/?p=922


6:レンガづくしの中庭 https://www.matsubara-ltd.com/?p=956


7:ウッドデッキテラス https://www.matsubara-ltd.com/?p=998


8:駐車場① https://www.matsubara-ltd.com/?p=1025


9:駐車場② https://www.matsubara-ltd.com/?p=1049


10:植栽 https://www.matsubara-ltd.com/?p=1076


11:ガゼボアーチ https://www.matsubara-ltd.com/?p=1129



12:3回目の春~前編~ https://www.matsubara-ltd.com/?p=1341


13:3回目の春~中編~ https://www.matsubara-ltd.com/?p=1397



 


 





4月になりました。


 


ミツマタはまだ咲いていますが、



 


桜が 一気に満開になると、


モクレンの花は 一気に落ち、



 


お待ちかね。


チューリップが、開き始めました。


 



 


 初年に植えた、植えっぱなしの球根たちから。


 



先んじて咲きそろっていた ムスカリの青紫を包むように、


白いものたちから。


 


ひらいたばかりのカップが 光を受けて


ぽつぽつと、 ともっています。



 


 


その裏側には、


ラッパスイセンたちも、ひっそりと。


 



 


中庭のエントランスは、


やわらかい蛍光イエローの トサミズキから、


はっきり鮮やかな黄色の ヤマブキへ、


黄色のたすき渡し。


 



 


 この庭の 春の始まりは、


やわらかくて明るい 白と 元気を呼ぶ 黄色が、優しく彩ります。




 



中庭の水栓の傍には、


ひそかに



クロモジの、


黄緑色のぼんぼり花と、


ピンピンと立った羽根のような若葉。


 


お茶菓子の楊枝に使われるクロモジ。やさしい、清涼な山の香りを ほのかに漂わせます。



 


そして、



 


常緑のみどりの中にも ちらほら、花の赤い芽吹き。


 



一番日の当たる、南端の方にも、


 



 


元気な ‘赤’ が。


 


次なる色が、早速 顔をのぞかせ始めています。



 


 


 



コッツウォルズストーン・ドライウォールを ふんだんに使った、府中市内アパートの現場。


(2012年冬 竣工)


施工内容が多いので、連載形式でご紹介しました。


 


1:はじまり https://www.matsubara-ltd.com/?p=221


2:ドライウォール石積み外壁① https://www.matsubara-ltd.com/?p=844


3:外壁② エントランス https://www.matsubara-ltd.com/?p=865


4:外壁③ 石積みベンチ https://www.matsubara-ltd.com/?p=885


*(番外編):雪化粧 https://www.matsubara-ltd.com/?p=911


5:外壁④ まるく納める https://www.matsubara-ltd.com/?p=922


6:レンガづくしの中庭 https://www.matsubara-ltd.com/?p=956


7:ウッドデッキテラス https://www.matsubara-ltd.com/?p=998


8:駐車場① https://www.matsubara-ltd.com/?p=1025


9:駐車場② https://www.matsubara-ltd.com/?p=1049


10:植栽 https://www.matsubara-ltd.com/?p=1076


11:ガゼボアーチ https://www.matsubara-ltd.com/?p=1129


 


さて、


2015年、春。


竣工してから、3回目の春を迎えようとしています。


 



一昨年のドカ雪で潰れてしまった、中庭のサイクルポート。



深夜、アパート建屋に積もっていた雪まで一気に食らったため、ダブルパンチでひしゃげてしまいました。


万難を排すべく、配置を変更し、建て直しました。


 



今度は、耐雪荷重量がアップする補助柱も、非常時に付けられる仕様です。



諸事情により、設置まで時間がかかってしまったので、


やっと建てられて、ほっと一安心。


 


 


サイクルポートの配置変更に伴って、移植することになった植栽も、




 


 


 



無事、花を咲かせ始めました。



サラサモクレン(更紗木蓮)。



白(ハクモクレン)と 紫(シモクレン)の掛け合わせ品種です。


その足下には、前と同様に、ユキヤナギ。


 


桜に先んじて、春を呼ぶ花。


今までは中庭の奥に固めていましたが、この機会に、目立つポイントに植えなおしました。


つぼみが紅色の品種なので、ほんのりピンク色に見えます。


 


このユキヤナギ、


敷地の南端につくった、コッツウォルズ積みベンチの、「肩」あたりにも移植しました。




50cmくらいの小さな苗だったのが、とっくに1mを超え、


枝振りも、ずいぶん大きくなりました。


 


このコッツベンチまわり。


夏には、ネムノキが屋根となり、


 




盛夏にはサルスベリが、脇を華やかせてくれました。


秋にはひっそり、キンモクセイも。


残念ながら、早春に香るはずだったロウバイが だめになってしまいましたが、


 



今後はこのユキヤナギが、もっと大きくなって、


春を彩ってくれることでしょう。


 



 


このアパートまわりの植栽は、


基本的に手間がなるべくかからないように、常緑系の植栽が多めになっています。(実際、今のところほとんど手間要らずです。)



(2回目の夏で、ここまでになりました。)



 



ずらーっと植えたランタナ、


本来常緑ですが、熱帯生まれのせいか、冬に枯れました。


そして、この壁の迫った狭小なゾーンだけが再び息を吹き返しましたが、あとは枯れてしまいました。



ちいさなポット苗だったのが、こんなに巨大化。(夏から、11月まで繰り返し咲いてくれました。)


 



 


常緑系だけでなく、


落葉系には 季節を楽しませてくれる花木が多いので、随所に配しています。


 


早春、一番に花を開いたのは、


一番北の端っこに植えた ミツマタでした。


 


これまでほとんど咲かず、存在も気にかけてなかったのですが、、、



 


3回目の春にして、ようやっと。まんまるい梢いっぱい、満開に咲き誇りました。


 


そしてまた、これまでほとんど花を見なかったせいか、すっかり忘れていたのですが、、、



普通の、白+黄色の品種と、ちょっと遅咲きの赤花種、


2種類を寄せ株にして植えていたみたいです。


近づいてみると、早春らしい、やさしい水の香りが漂ってきます。


 



ミツマタより少し遅れて、ジンチョウゲが。


離れていても気づくほど、素晴らしい香気をあたりに放ってくれます。


 



3月半ばになると、アパートの中庭エントランスには、


トサミズキ(土佐水木)の 蛍光イエローと、


カンヒザクラ(寒緋桜)の 濃い桃色が。


 


 


 


カンヒザクラは、生長がなかなか遅いようで、花も少なめです。


しかし、ピンクの色味が強いので、それなりに目を惹きます。


 



 



そのほかにも、


スモークツリーや、トウカエデ、ヨーロッパギョリュウ(タマリックス)、カシワバアジサイ、、、などなど。


一番日当りの良いこの場所には、落葉系が多めに入っています。


 


そして、


花壇の縁取りには、



チューリップ!


初年度、花が終わった後に、ランタナを植えつけるためにいくらか抜いてしまいましたが、


残しておいたり、うっかり抜き損ねていたものたちが、再び咲き。


去る冬、球根を少し追加で植えてみました。


 


今また一斉に、ぶりぶり可愛い芽を出して、


今か今かと、待ち構えています。


 



 


四月、春本番に。


一斉に咲くのが、楽しみです。


 


 *


 


 


 


 



植栽が納まれば、普通ほとんど完成・・・なのですが、


ここにはもうひとつ。諸事情により納品が延びていたものがありました。


アパート中庭のエントランスに立つ「アーチ」です。



(ビフォー:アーチ設置前の状態。)


コッツウォルズ石の外壁花壇の‘高波’が押し寄せる‘入り江’に、据え付けます。


 


「そんじょそこらには無い、かっこいいものを」


というご要望にしたがって、


アーチ、だけどただのアーチじゃない。という、完全オリジナルで考案したデザインで。


製作は、弊社がいつも依頼するロートアイアン作家さんに、この度もご依頼しました。


黒色ロートアイアン(鍛鉄)製。



 


まず、図面や打ち合せの果てに、模型を作ってもらいました。



このような立体構築物は、絵だけでは足りず、模型での検討が必要です。



内部からの見上げ。


これを見ながら、スケール感の確認やら、細かい部分を調整したり、制作方法・設置方法を相談したり。


「○○は要らない」とか「足はもう▼cm長くしたい」とか。細かく。


 



そして 実作。



屋根部分の基礎枠。これはシンプルな半楕円形のアーチ。


これに、細かい線の棒を張り巡らせまして、



ランダムなメッシュをつくりました。


幾何学的な直線で構成されているけど、しっちゃかめっちゃかな カオスなクモの巣、みたいな。


陽光を受けた時、内部の地面に 靄(もや)のような、霞がかった影を落とすことを意図しています。



足。柱。


植物のように、一見不規則で しなやかな、ぐにょぐにょした有機的なフォルムに。


(実際は鉄なので、もちろんガッチガチです。)


また、3本の鉄線が ひねり・よじれ・絡み合う構成にして、一見スリムで繊細で軟弱そうに見えながら


実はより強靭になるよう、意図した造り。



防錆用の朱色の塗料を下塗りしてから、仕上げの黒色を塗装していきます。



そして


いよいよ、現場へ設置。



まず事前に、敷いてあったレンガを外し、


足の基礎を埋める穴を掘ります。


6個。



それから、搬入。



ロートアイアンですので、現場で溶接だのナンだのは、さすがに出来ません。事前に加工場でほぼ作り上げた状態にして、


現場では 簡単に手を加えるだけで設置が完了できるように考える必要があります。



搬入時の形状や、乗り入れ方法なども 綿密に計画した上での製作+設置。



中心の穴に、吊り上げのために造った チェーンブロック用 特性鉄骨柱を


通して設置し、



吊り上げて行きます。


それから、


足(柱)を取り付け。




接続はネジ。(止めた後、黒色塗装します。)


この時点で 宙に浮いてぶらぶらしている足は、


モルタルでしっかり、基礎に固めます。



基礎が固まったら、改めてレンガを敷き直します。



足は、地面から にょきにょきっと生えてきた感じにしたかった。(ジャックと豆の木っぽく。)


しかし、地際および地中に埋めると、鉄は腐食しやすくなります。そのため、ギリギリ埋まらないラインから「生やし」ました。



というわけで、


出来ました。


特製「ガゼボアーチ」です。



エントランスの外から、中庭を望む。


黄昏時。




アーチでありつつ、


六角のガゼボ(gazebo=西洋風あずまや)でもある。 また、ドームっぽくもある。


という、「一言では言い表しにくいもの」を。オーナーさんの「どこの国だか分からない感じ」というコンセプトを引っ張って。



屋根の、半ば透けて見えるクモの巣みたいな繊細な感じも、うまく出来ました。


ジャックと豆の木みたいな、ぐねぐねの足も。




アパート入口への動線と、奥の駐輪場への動線は、絶対的にスムーズであるように。


でも直線的ではなく、少し蛇行(カーブ)するように。



中庭からの見え。


傍らの立派な街灯は、イギリスより舶来のもの。


これをアーチの中から見ると、



こんな感じ。アーチの中から、見上げ。


ぽっかり抜けた天の‘穴’から、外灯の明かりがちょうど見えるよう、


位置や高さを調整しています。



夜の風景。点々と、灯り。


黒ロートアイアンの黒が、くっきり浮かび上がります。




夏。



生い茂る緑と、コッツの迫力ある石積みの高波が押し寄せる入り江。


そこに、「謎」な黒い物体が加わりました。



これが、冬になると、



こうなりました。




もう一度。別の角度から。



夏。


左手にモミジ、右手にハギ。


シンボルツリー:ロドレイアの花壇が、真正面に見えます。


ヒメイワダレソウの真ん丸い花壇が、その手前に、ちょっとずれて。


その奥に列柱+サイクルポート(直接自転車が露わに見えないように)


そして、奥の庭。



これが、冬には。



2014年2月。先日の重い大雪の後。


奥にあったサイクルポートが、壊れてしまいました・・・。


でもこのアイアン製アーチは、しっかり。全然無事です。




さて、


「なんでこんなデザインなの?」と 不思議に思われる点も色々あるかと思われますが、


(屋根のメッシュの所々にある黒いかたまりっぽいのは何なんだ?とか)


一応、あるモチーフがあります。好き勝手に考えたような部分もありますが、


製作・施工との兼ね合いも考慮した上での 現実的な意図、


使う人=住まう人の動線なども汲んだ 機能的な最適解、


多々もろもろ。こだわって詰め込んだ結晶になっています。


もはやイチから説明しきれません。



そんなこだわりの中でも、一番「非・実用的」 だけど 一番力を入れた(かもしれない)


一番「詩的」で「精神的」な部分は、


‘屋根の見上げ’に。




いわゆる ‘でたらめな線で出来たクモの巣みたいなメッシュの半ば透ける屋根’の中心に


ぽっかり くりぬかれた ‘何もないところ’ を通して、


‘まんまるな空’ が見えたら、と考えました。



この穴を通して こんな丸い空が見えるのは、アパートに帰ってきた時。


(出かけるときは、こんな風には見えません。)


このアーチをくぐりながら (イギリスの外灯の明かりに誘われるように) ふと見上げた その瞬間だけに見える、


特別な、真ん丸い空。


「空(から)っぽ」なところに 見える 「空」。


例えば、



こんな空も。



色んな季節を経て暮らし続けていく中で、色んな‘まるい空’に出会えるはず。




では、


最後に、もう一枚。



中庭を望む。


コッツウォルズの石壁と、


レンガ敷きの道と、


豊かな緑と。





以上、


最後の納品。黒ロートアイアン製「ガゼボアーチ」。


でした。



そして、



以上。


府中市 某アパートの外構現場レポート (2011年計画開始~2013年竣工)


でした。完結!



ぎこちないレポートでしたが、ここまでご高覧頂きまして、ありがとうございました。



今後、植栽の生長具合やら、現状の経過報告など、またお目にかけられることも、もしかしたら、あるかもしれません。ないかもしれません。


その節は、何卒。




(Garden shop You/ Garden & Exterior Planner  ノグチ)





外構施工の締めは、植栽です。 樹木・草花を植えていきます。


常緑のものがメイン。



中庭のど真ん中:シンボルツリーは、既出記事の通り、「ロドレイア・ヘンリー」。



その手前には、ヒメイワダレソウの花壇。まだ枯れた状態。



時季は12月末。まだ賑やかさはありません。




冬の間に、たくさんの球根も仕込んでいきます。




 550球。存外に多かったので、事務所の女子たちにも手伝ってもらって。




年が明けて、2013年1月。


成人式の降雪を経て、



季節はゆっくりと、春へ。



 


[3月5日]


一番最初の花は、



中庭エントランスの、寒緋桜(カンヒザクラ)でした。


そして、花壇には



ぽつぽつと、小さな芽吹きが。



[3月26日]



中庭の奥の円花壇:サラサモクレン。そして、周囲のユキヤナギ。


じわじわと、春のさわやかな花が開き始めました。



道路沿いの花壇は、



あの球根が みんなしっかり芽吹いて、


ぐんぐん伸びてきました。



[4月1日]


開花。



白いチューリップが。




[4月8日]



赤、白、黄色。


どの花見ても。



ずら~~~っと!



中庭の風景も



やわらかい新緑が。


まだか細くて心もとない梢に、光り始めました。




[4月18日]



サツキも咲き。


すっかり春も盛り。



白から始まったチューリップ、


徐々に赤と黄色へ。


 



コッツウォルズの「波」に乗るように。


この通り、ずら~~~っと!



道行く人にも楽しんでもらっていました。



スイセンも ちょこっと、仕込んでいました。



やがて、


チューリップの季節も終わりへ。


春の花も出揃う晩春。



季節は、緑色が徐々に充実してくる、


初夏へ。




[5月23日]





「緑に包まれる感じ」が、まだ初々しいながらも、だんだん出てきました。



中庭のヒメイワダレソウも、じわじわと。



チューリップが完全に終了したので、


道路沿いのコッツ波花壇には、別の花を植えつけます。


そもそも、オーナーさんから「この花をずらーっと植えたい!」とご要望があったものの、


冬の間は苗が出回らないため、初夏まで待っていたもの。


それは、



ランタナです。


別名:「七変化」。


南国の花。オーナーさんゆかりの沖縄では、雑草みたいにそこらに生えていて、


一年中咲き香っている、元気の良い花。いつも蝶々がひらひら。


東京でも、夏から秋まで長く咲き続けます。



ずら~~っと、植えました。


これが、7月には



なかなかしっかり



こぼれんばかりに。


そして夏、


ひとしきり 旺盛に茂って、



期待以上に もりもり。



ここ府中でも根付いて年を越せるかは、賭け。


初めて迎えたこの冬。表面上はすっかり枯れてしまいました。果たして、再び芽を吹くか。


その答えは、今年=2014年の春に出ます。



初めての夏、伸びるだけ伸びて、


9月下旬。


だいぶ 落ち着いてきました。



(北の端。)



(南の端。コッツのベンチ。)



(中庭。)



(サイクルポートまわり。)


 

(立水栓まわり。)



(中庭エントランス。フィニアルと共に。)



(道路沿いのコッツ‘波’花壇。)



9月末。


はみ出てる部分は切り詰めたりして、ちょっとスッキリさせつつ。



緑も出揃った感。



コッツウォルズの石積みも、馴染んできた感。



これが 10月になると さらに



充実感。


出来上がった感が、あります。


植栽の緑が出揃って 初めて、やっと「庭が出来た!」という感じになります。


ここまでで、約1年。



これからも、時々手を入れながら、


もっと大きく、賑々しく、


より充実した庭になっていくことになる と思います。



ランタナも、


何度も返り咲いてくれました。



どうか また、咲いてくれますように。





以上で、おしまい、、、


、、かと、思いきや。



最後の最後に、もうひとつ。


中庭に、‘あるもの’を設置するのが、残っていたです。


ある、どでかいものを。






『海』をデザインモチーフにした駐車場庭。続きです。


 


土間コンクリートの面は仕上がりました。



先に打設した奥の方が 乾いて白んできているのがわかります。


 


くりぬいてある波のラインに、


ピンコロ石を詰めて行きます。



(波紋の起点から見る。)




(波の終点から見る。)


(犬も見ている。)



2列ないし、3列で。


石は3色 使っています。


このピンコロ石は、波高のラインの表現。


 


 


ところどころ残してある穴は、水抜き。後で砂利を入れます。



 


一方、


オーナー様自邸の玄関前アプローチを兼ねた駐車スペースは、



グレーを主調に、白を少しちりばめつつ。



最後の波線も絡めつつ



 全面的に、石畳に。


かくして、


エントランスは、このようになりました。



押し寄せる波の行き着く先は、陸とぶつかる「波打ち際」。


波打ち際の、泡の飛沫がさわさわ~と ちりばめられる感じをイメージ。


そして、玄関の方=陸(おか)へ向かって、じわじわと泡が少なくなっていく、、という感じを、


ピンコロの色分けで表現してみました。



濡れると はっきり色が出ますが、、


どうでしょうか・・・。波打ち際の飛沫っぽく見えるでしょうか・・・。


 



まあ、極論すれば、どのように見えても良いのです。


エントランスは、このような仕上がりになりました。


シーサーが、‘門無き門’の門番です。


 



さて、奥のほうの納めの「石組(いしぐみ)」は、というと。


既存の石たちを寄せ集めて、






再利用します。


 こつこつ動かして、



こうなり、



こうなりました。


宵に近い、蒼いバージョン。


 



濡れたバージョン。


濡れると 色が出て、表情も変わります。



陰影のコントラストが強いバージョン。


 


これは、「荒磯(ありそ)」 を表現してみました。


 (※現在は ‘あらいそ’ と読むのが普通ですが、万葉集では「ありそ」と読まれており、その呼称が好きなので、


   あえて「荒磯=ありそ」と称しています。)


 


 



右手から。


 


実は、造園の中で最も難しい(と思われる)のが、この 「石組」。


まだまだ修行中の手前、至極僭越なのですが、、、恥ずかしさを堪えて、憚りながらご紹介しております・・。


 


 


また、ご覧の通り、隣との境界に立っていたブロック塀は、擬木パネルフェンスでしっかり隠しました。



このフェンスの生み出す まっすぐな水平線の連続も、庭の重要な要素。


実は、「直線」をはっきり意識して使用しているのは、ここだけ。


ここは、枯山水の石庭に代表される 「和風庭園」‘風’ を意図しています。


禅的な石庭の、ピーン と張り詰めた感じを意識して。


 


一方、レンガづくしの中庭は、どちらかというと 洋風。


あちらの奥のレンガ塀も 確かにまっすぐな直線を生みますが、目地を同系色で埋めることで、全体をやわらかくぼやかして、対比させています。


 


和風っぽいとか洋風っぽいとか、色々ごちゃまぜですが、


オーナー様のご要望のひとつが


「‘無’国籍というか、‘多’国籍というか、国籍が ‘謎’ な感じに。」


という 素敵なものだったので、


全体的に「○○風」とひとくくりに出来ないよう、気を遣いました。



 


奥から見ると



このように。


エントランスから見ると、



 このようになりました。



駐車場の規則として設置しなければならない「白線」や、タイヤ止めも据えて。



 


「国籍が謎な感じ」というご要望に次ぐ、2つ目のリクエストは、


「とにかく格好良く」。


 


以上のご要望以外については、ほとんど全面的に好き勝手にやらせて頂きました。


好き勝手ゆえの難しさ というのもありますが、とにかく 感謝しきりの現場でした。


 *


 


さて次回は、


「植栽」。つまり、いよいよ最終仕上げです。


植物が入ると、庭の表情が一気に変わります。



(‘ヨーロッパギョリュウ’透かしに 駐車場庭を眺める。)



 


 



駐車場を造成します。


まずは整地~砕石展圧。



この駐車場は、オーナー様の自邸から見れば、南面の主庭にもなります。


そのため、ただの駐車場ではなく、「庭」としても 鑑賞に堪えうるものにしたいと考えました。


前回ご紹介した「ウッドデッキ・テラス」に立って、目の前に広がる庭を眺めた時に、


悠然とした、心地よい気持ちになって頂けるように。



 


旧宅の庭では、色々な庭石が使われていました。



それらの一部を残してもらい、新しい石組をつくることにしました。


とりあえず、奥の塀のほうへ寄せておきます。



 



石というのは、ものすごい重いもの。だいたい、水の2.5~2.7倍の重さがあります。


直径40cm程度の石が、成人男性が持てる限界の大きさと言われています。


   (※参考文献・・・『庭仕事の庭石テクニック』 高崎康隆監修、誠文堂新光社、2013)


大きすぎる石は、重機頼み。据える位置や向き、埋め込む分量等も大体確定させた上で、運んでもらいました。


この石組みについては、また別途。


 



一方、駐車場の方は。



ウッドデッキテラスを手がけた大工さんが、


地面に描いたラインに沿って、等間隔に杭を打ち込んでいきます。




杭に当てて板を曲げ、曲線(R)の型枠を作って行きます。



じわじわ拡大。



 


ところで、


本現場では、あるモチーフを デザインの統一コンセプトとして設定していました。


それは、『海』。


 


石積み外壁花壇は、「波」を意識していました。


アパートの共有中庭は、「雫」および、「波紋」を。


いずれも、『海』という主題から引き出したイメージです。


なぜ『海』か というと、、、


オーナー様が、海に縁のある方だったから。


 


故郷の風景や、特別親しみのある風景には、特別情緒的な、‘懐かしい’ という気持ちが呼び起こされます。


‘懐かしさ’ というのは、


‘しっとりとした嬉しさ’や、‘どこかほろ苦い甘辛さ’、‘はるか遠いところへの憧憬’など、独特の感傷を引き出します。


 


普段の忙しない生活の中、庭をふと眺めた時に、その特別なしっとりした感情が ちらっとでも喚起できたら。


という、願いを込めて。


 


この『海』という統一コンセプトを 最も直截的に表現したのが、この駐車場です。



奥のほう(異界)から じわじわ押し寄せてくる 波。


あるいは、ひたひたと、静かな波打ち際の風景に見えるでしょうか。


あるいは、一滴の波紋の一部分をぐーっとクローズアップして見た感じにも、見えるかもしれません。



 


それにつけても、


ここはあくまでも駐車場。


最もシンプルかつ安価な方法である:土間コンクリート打設で仕上げて行きます。



広すぎるので、段階を分けて打って行きます。


奥の方から、順々に。



橋をうまいこと架け渡して、均していきます。



コンクリート土間は、大面積になると、どこかにヒビ割れ(クラック)が生じ易くなります。(乾燥に伴い、収縮・膨張が発生するため。)


ヒビ割れ防止のため、面積が広い場合は 何らかの仕切りを設けて、小分けにします。


今回は、連続する波のラインが、仕切り目地の役にもなっているのです。



念のため、タテのラインにも仕切りを設け、さらに小分けにします。


(犬が見守っています。)


 *


 



スリップ防止のため、表面を少しざらつかせる「ハケ引き仕上げ」に。


ほとんど目立たなくなるのですが、この細かいハケ痕の線もまた、波を表現する一役。



 


第2回目の打設。


徐々に、空間いっぱいに拡がる大きな波紋へ。



全体に「海」が拡がっていく様子が、やっと現実に見えてきました。



土間コンクリートは、ドロドロ状態のものを流し入れてから 乾き始めるまで、時間が限られているので、


仕上げまで 一気にやらねばなりません。


日暮れまでに、ここまで来ました。



翌朝。



ぎゃー!犬が足あとつけちゃってる!


 


でも大丈夫。ここは(ギリギリ)仕上げ面ではない、ただの下地打ちの部分。



押し寄せた波の末端である 駐車場庭入口のスロープ部分は、


ピンコロ石を びっしり敷き詰めるのです。



ピンコロ石ももちろん、『波』の一役。


 


   ~後編へ続く。~


 


 


 


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