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【5】まるく納める


まっすぐ南北に長い花壇外壁の 北端は、


「ぐるりと食い込む」という納め方にしました。



写真の通り、


建物(オーナー様のご自宅)の北端には、凹型に食い込んだ空間があります。


このように 外壁面から少しくぼんで出来る空間を、建築用語で「アルコーブ」と言います。


いわゆる坪庭的な空間です。



玄関扉を開けると、この坪庭が目に飛び込んでくることになっています。


この坪庭に石積みをぐるりと食い込ませていくことで、家の中に入ってからも、石積みの一端が垣間見えるようにと考えました。



積み方は、つながっている花壇外壁と同様に。


ブロックで基礎内壁を設けた上に、ドライウォール石を積んで行きます。



石積み開始。



二日後。



花壇の高さから、ゆるやかに上がっていきます。


そして、



ぐるりと円を描きつつ、


段々と下がって行って、



 建物壁に食い込んでいきます。


 



だいぶ積み上がりました。


室内(玄関ホール)からの見えも確認します。



トップがちょっと平坦に落ち着きすぎていて、せっかくの階段を上る勢いが、中途半端に終わって見えます。


もっとドラマティックな‘山’が欲しい感じがします。


 


こういうところは、現場合わせ。


波のトップをもっと高くしたり、階段の昇り方をもっとなめらかにしたりと、調整していきます。



ぐるりと回ってぶつかっていく「流れ」とは別に、


もうひとつ、「流れ」をつくります。


まるい流れをぶちぬく、一本の線。



ここは、小端(こば)立て積みで。


花壇の土留めも兼ねています。立てるだけで、平積みの3~4倍もの高さが稼げます。



この「恐竜の背骨」みたいな一本の流れは、丸い流れを貫いて、外へ。



ウラの勝手口まで続きます。



この「小端立て積み」は、本場コッツウォルズ地方の外壁ではよく見かける仕上げ方です。




外から見ると、こんな仕上がりになりました。


この丸い花壇には、竹が入ります。



「亀甲竹」という、おめでたい名前の竹を入れました。



内側から見ると、このような感じです。


根元が亀の甲のようにでこぼこした模様になっている品種です。


 


外からちょっと引いてみると、



このような流れになっています。文字通り「まるく」納まりました。


トップの高さは、今まで積んできた一連の‘波’の中でも、一番高くなっています。


 


正面の大きな木は、ヒイラギ。


この敷地内に元々植わっていたもの。北東の鬼門除けとして、ここに移植されました。




かくして、まるく納まった石積み花壇。


そびえ立つ石積みと ヒイラギとの間には、


ウラのお勝手口への通路を設けます。



元々、旧宅で飛び石として使われていた御影(みかげ)の敷石です。


(分厚くて、とても重い。)


高低差のある敷地。階段状に据えました。



 


この裏庭、


これで終わりではありません。



 


もうひとつ、締めの石積み。


ヒイラギをまるく囲む花壇を造っていきます。


 


ここはダブル積み。




施工中。


この長い長い一連のコッツウォルズ石積み。その最後の締めが、この北端の花壇でした。


職人チームも、相当手馴れました。



両脇の石積みの壁に挟まれた、


深い山間の 切り立った小道を、昇って分け入っていく。・・・というイメージ。



山の奥へ、奥へと誘い込むような雰囲気を意識し、


飛び石の小道は、ゆるやかに蛇行させ、まっすぐ先まで見通せないようにしています。



道の行く先を隠すように植栽を入れて、より‘山’らしい雰囲気をつくります。


中から見ると、




このような感じです。



改めて、外から見ると、



このような石の流れになりました。これは南から。



初夏。植栽も茂ってきた頃。


お勝手への上がり口は、



こんな雰囲気ある小道に。


北から見ると、



こんな感じです。ずっと先まで続いていく、ハチミツ色の「波」。



締めの花壇は、洋ナシ形というか、扁平な楕円形状。


北端で、低めの門柱に結ばれます。


 


将来的に、この裏庭には作業場が出来る予定。


その通用口(エントランス)となる部分なので、車の出入りや、将来のレイアウト変更等を考えて、



簡潔な土間コンクリート打ちで仕上げました。



ちなみに、ビフォーは。




このようになっておりました。随分変わりました。



以上、

延々と続く コッツウォルズの石積み花壇の全貌を、部位ごとにお届けしました。



次回は、

2棟のアパートに挟まれた中庭の様子をご紹介します。






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